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同人誌見本
TIGER & BUNNY > 兎虎 >
あたしの相棒が天使みたいに無垢な顔で「オナニーってなんですか?」って尋ねるから教えることになった。
(2011/10/23)
タイトル通りで、バーナビーが美貌と年下男の武器を最大限に使って虎徹♀に甘え、性的に色々手取り足取りしてもらうごにょごにょな本。『あたしのエロパロ動画見た相棒が〜』の一応続きだけどこれだけでも大丈夫だと思う。 ちょっと切ない終わり方。実は次(11月発行)で完結。
【R18/A5/28P/¥300】- 書店委託:K-BOOKs快適本屋さんとらのあな
〜3ステップでわかる前回までの出来事〜
※前回→『あたしのエロパロ動画見た相棒が「あなたじゃないと否定するなら証拠見せてください」って詰め寄ってきた。』
1、バーナビー、ワイルドタイガーのエロパロ動画を発見し、虎徹が好きなことを自覚する。
2、バーナビー、動画をダシに虎徹を自宅へ呼び証拠を要求するため虎徹の服を脱がせようとするも、途中で童貞チキンが勝って止めに入ってしまった上に、そもそも虎徹に男として見られていないことに気づく&傷つく。
3、バーナビー、こうなったら「かわいい手のかかる甘えたな後輩男として、虎徹にすりよって、支えてやろうと伸ばした手を決して離さず、気が付いたらがちがちに囚われている、そんな状況へ追い込んでやろう」と、決意。
した翌日からのお話。




「っはよー、バニーちゃん。昨日はよく眠れ……てなさそう」
勢いよく挨拶した虎徹の声は、バーナビーの表情を見た途端しぼんだ。明らかにどんよりしたバーナビーの雰囲気に、声をかけるのもはばかられる。
「ど、どしたの今度は」
それでも、虎徹は遠慮がちに尋ねた。
「その、実は……いえ、やっぱりだめです。先輩に、とてもそんなこと頼めません、頼んじゃいけない」
「ちょっとちょっと、そこまで聞いてはいそうですかって引っ込めるわけないじゃない。遠慮なんてしないで」
「でも、本当に、今回は……確かにあなたでないと解決できない事柄なんですけど、でも、だからってお世話になるわけには」
「はあああ? ならなおさらじゃない。いい、今日バニーちゃんちいくから! ダメって言っても押しかけるからね。今度こそご飯だってつくったげる」
ちょろい二度目。
またしても同じ手に引っかかるなんて、このひと、今まで無事でいられたのが不思議なくらいだ。バーナビーは己以外の人間にたぶらかされないか、いっそ心配になった。自分が手を付けるまで何事もなかったのは奇跡だ。
これは既成事実を作って周囲に自分のものだと宣言するに限る。といってもいきなり押し倒したら拒絶されるのは目に見えている。じっくりゆっくり時間をかけて。
バーナビーは暗い笑みに口元を彩らせた。



「ごちそうさまでした。すごくおいしかったです」
「そっか、よかった」
言葉に示された通り、虎徹の作った夕食をきれいにたいらげられた皿を見て、虎徹は満足そうに微笑んだ。
「あ、片づけは明日ハウスキーパーにさせるので結構です」
「ん、そう?」
皿をシンクに片づけようとした虎徹の手を、バーナビーは握って引き留めた。一瞬、触られて虎徹がびくりと肩を揺らしたのは気のせいだと思いたい。無意識に警戒されている? まさか、たんに腕を突然とられて驚いただけだ。
そもそも、今更警戒されたところで遅い。
「先輩、こっちへ」
バーナビーはそのまま手を引いて虎徹を寝室まで連れて行こうとする。
「え、え、ちょっと、バニーちゃん?」
「リビングには、椅子が一つしかないですから」
「床に座るからいいって」
「女性のお客を床に座らせるようなことはできません」
「で、でも独り暮らしの男の寝室に女を連れてくのもどうかと思うんだけど」
「驚いた。あなた、僕のこと男として見てたんですね」
「あ、あのねえ」
寝室のドアを開けながらバーナビー言った言葉に、虎徹は脱力する。その隙をついて、青年は女を完全に寝室へ押し込めた。
「きゃっ」
「ああ、すみません急に引っ張ったりして」
よろけた虎徹を支えたバーナビーは、笑顔を向けるが相手の表情はこわばったままだ。
『驚いた。あなた、僕のこと男として見てたんですね』
まだ、この言葉が彼女のなかで最後の砦を守っているのだろう。バーナビーにとって二重の意味を含ませた言葉であるが、虎徹には片方しか理解はできていないはずだ。虎徹が、まさか自分を男として見ていたのかと、そんなこと思ってもみなかった驚いた、と。
「離して、もう大丈夫だから」
「そうですか、ではそこに適当に腰かけてください」
青年が指をさした先は、キングサイズのベッドだ。虎徹の頬が引きつった。
「あ、ええっと」
「どうぞ、遠慮なさらず」
「ば、バニーちゃんはどこに座るの」
「あなたの隣に」
「ね、やっぱり出よう、話はちゃんと聞くから、ばにーちゃ、」
「僕を、拒絶しないでください」
バーナビーは虎徹の言葉をさえぎった。が、言葉の内容とは裏腹に、青年は一歩虎徹から離れた。
「バニーちゃん?」
「あなたは僕のパートナーだ。大丈夫です、わきまえてます。ええ、だから僕、今すごく苦しいんです」
バーナビーは震える躰を押さえつけるように、自身を抱いた。
「あの動画を見てから、先輩の、肌を見てしまってから、どうしてもその映像がまぶたの裏から離れなくて。こんなこと、いけないってわかってるのに、どうしてもあなたの艶めかしい姿を想像してしまうんです」
声を震わせて、苦悩するバーナビーはよろよろとへたりこんだ。
「僕、特定の相手とも付き合ったことないし。そもそも、あなた以外こんなこと相談できる人もいない。けど、その本人に相談するのも、気が引けて。だから、朝先輩が『ならなおさらだ』って言ってくれたの、すごくうれしかったんです」
「バニーちゃん……」
「ほんと、すいませんこんな。でも、でも僕、もう、どうしたらいいかわからなくて……!」
我慢していた涙が、つ、と頬を一筋伝う。
「ご、ごめん。泣かないで」
虎徹はそっとバーナビーの目じりに手を伸ばし涙をぬぐう。
「そっか、バニーちゃんそういうの全然免疫なさそうだもんね。それでいきなりあんなの見ちゃって、身近な人間だったら混乱しちゃうよね」
や、まあ、あれはあたしじゃなかったけど。
虎徹はしゃがんで、バーナビーと同じ目線になると優しく頭を撫でた。
「まったく、こんなおばさんの下着姿で悩んじゃうなんて」
若いねえと、虎徹は苦笑する。
「気持ち悪いとか、思わないですか」
「んーん、ぜ〜んぜん。むしろバニーちゃんがちゃんとそういう感情、っていうか衝動? 持ってて逆に安心したわ」
「僕も、少し驚いています。今まで復讐することだけしか考えてきませんでしたから」
「いーっていーって、バニーちゃんも男なんだからさ、えっちなこと考えてもおかしくないのよ。むしろそれくらいの年齢だったら、いつも考えてても変じゃないんだから」
すっかり虎徹は警戒をとき、お母さんモードになってバーナビーをあやしていた。ここまで計画通りだと、反対に怖くなってしまうくらいだ。
「でも、急にこんなことになってしまって、どうしたらいいか」
「あー……、どうしたらって、そりゃ」
「昨日、あのあと勃っちゃって、つらかったです」
「バ、バニーちゃんつかぬ事を聞くけど」
「なんですか?」
虎徹のうろたえる声に、バーナビーはうるんだ瞳で小首をかしげた。まさしくその姿は穢れを知らない天使だ。
「オナニーとか、したことない、の?」
そんな天使に自分はなんてことを聞くんだろう。罪悪感が浮かぶ虎徹の表情からありありと伝わってきた。
「お、なにー?」
バーナビーは、これまでの人生で一番可愛らしいく無垢で庇護欲をそそる態度を作って、先ほどとは反対側に首をかしげた。
「え、えええと。割と、男ってムラムラしたら自分で自分のいじって処理してるんだ、けど」
「え、そうなんですか」
なあにそれ全然知らない聞いたこともない。なああんて、二十四の男がそんなはずねえだろというツッコミは、虎徹の口から発せられはしなかった。どこまで純粋なんだこの人は。「う、うん。あたし女だから詳しいことわからないけど」
そもそもバニーじゃ顔が割れてるから、ヘタに風俗とかいけないしなあ。虎徹はぽりぽりと指先で頬をかく。
「すみません、僕、友達とかそういうの教えてくれる人とか身近にいなかったので。あの、ご迷惑じゃなければ先輩、もっと教えてくれませんか」
「えっ、えええええええええ」
バーナビーのとんでもない申し出に、虎徹は昨夜証拠に服を脱げと言われたときより素っ頓狂な声を上げた。
「そういうのはアントニオとかに聞いた方が」
「いやです。二十四にもなってあなた以外にこんなこと知られたくありません」
きっぱり言い切るバーナビーに、どうしたものかと虎徹が頭を抱えた。
「それに、あなた以外に言えるわけないじゃないですか。鏑木・T・虎徹のことを考えると興奮してしまうなんて」
「お、おう……」
「で、具体的にオナニーってどうするんですか」
「ど、どう!?」
まさかの質問に、虎徹は驚きのあまり両手を右上に上げた。ああもういちいちリアクションが可愛い。
しかも、律儀に答えるあたりが彼女らしい。
「いや、うん、普通に握ってしごけばいいとおもうよ?」
「実は今、勃っちゃったんですけど」
「ええええええええええ」
虎徹は咄嗟に体を引き、尻もちをついてしまった。普段のバーナビーなら、大丈夫かと手を伸ばすところだが、現在の状況ではそうもいかない。
バーナビーはなにも言わず、うろたえる虎徹をじっと見る。碧い大きな瞳を小動物のようにうるませ、ただ、見る。
「うっ」
見捨てないで。助けて。お願い。
「うぅっ」
虎徹は倫理感と罪悪感の狭間で苦悩のうめきを漏らす。よし、ここまでくればあと一押し。
「お願いです、助けてください。見捨てないでください」
「ぅ、えっ、と」
「僕には、あなたしかいないんです」
「で、でも」
押してダメなら引いてみる。
「……そう、ですよね。いくらバディでも、やっぱり駄目ですよね。先輩は相談しろって言ってくれましたけど、さすがにこんなこと、できるわけないですもんね。僕が考えなしでした、すみません」
究極に消沈した声音と表情を作り出し、バーナビーはか細くため息をとどめについた。
「わ、わかった! わかったからバニーちゃん、そんな悲しいこと言わないで」
虎徹は慌ててバーナビーの手をとり、言った。
「え、いいんです、か?」
「いいからいいから! こっちこそごめんね。そうだよ、ね、バニーのほうが大変なのに、あたしに言うのも、勇気いったのに」
「ありがとう、ございます。ありがとうございます先輩」
バーナビーは、これまで虎徹には一度も見せたことのなかった極上の笑顔で礼を述べた。決して作り笑いではない。なにせ、本当に、心の底から嬉しかったのだから。
「あ、う、うん、そんな大げさに喜ばなくても」
案の定というかなんというか、虎徹は真っ赤になった。こんな満面のバーナビーに笑いかけられたことなど、虎徹は一度としてなかったのだから。しかも美形。すごく美形。めちゃくちゃ美形。
バーナビーは己の容姿を充分熟知している。虎徹はバーナビーの営業スマイルに敏感だ。ゆえに、バーナビーの本当の笑顔は虎徹にかなり有効と踏んだ結果、これは大成功といっていい。つられて虎徹がはにかむように笑んでくれた。彼女はもう、憐れな後輩を助けてあげられるのは自分しかおらず、それは喜びであると認識した。
バーナビーは握ったままだった虎徹の手を、そのまま腰まで持ってこさせる。
「その、じゃあ、お願いします」
「お、おう」
虎徹は恥ずかしさでバーナビーの顔から視線を外し、下を向いた。だが、バーナビーが手を離しズボンをくつろげたため、その様子をしっかり見てしまうことになってしまう。
「先輩?」
「っ、あ、うん、握る! とりあえず! こう!」
「わわっ」
怪訝そうに、青年は女を下から覗き込むようにして声をかけた。瞬間、虎徹はまだ下着を押し上げているだけだった青年のペニスを、目にもとまらぬ速さでパンツに手を突っ込み引きずり出して握りしめた。さすがのバーナビーもこれには驚く。
「あ、その、ごめん痛かった?」
「いえ、大丈夫です。ただちょとびっくりしただけですか、ら」
「よ、よかった」
虎徹は安堵したが、それはバーナビーもだった。
(よかった、萎えなくて)
いきなりの出来事にもかかわらず、未だ元気、どころか三倍くらい元気になった息子に、バーナビーは心の中で胸を撫で下ろす。その撫で下ろした胸は、虎徹に触られて動悸が激しく爆発しそうだ。
「と、とりあえず、う、動かすね?」
虎徹はなにか吹っ切れたのか、やけに積極的だ。表情と言葉は恥じらっているが、手つきにためらいがない。
「は……くっ」
虎徹はバーナビーの雄芯を手慣れた様子でしごく。
「こんなふうにしてみればいいと思うんだけど、どう?」
「す、すごく気持ち、いい、です」
虎徹の指使いに、早くも先走りが漏れ腰がうずく。予想以上だ。女の指先は、的確に男が感じる部分を心地よく愛撫した。しかも一般的な感じる箇所を漫然といじるわけでなく、バーナビーの反応をうかがいながら、どこが一番佳いか探りだしている。
「ふ、う…ぅ、あ」
息が上がる、声が出る。虎徹にしてもらっているという事実と、彼女自身の技量が急速にバーナビーを追いつめる。
もうイきそうだ、そう思った瞬間だった。
「じゃ、バニーちゃんやってみて」
「えっ」
虎徹はそう言って、あっさりと手を離した。うっかりバーナビーは素に戻ってしまう。
「えっ、て……あのね、あたしはやり方教えるだけなんだから。あたりまえでしょ」
「あ、そ、そうですね」
呆れた様子の虎徹に、バーナビーは急いで張り詰めた怒帳を握る。だが、やはり自分でするのと虎徹にしてもらうのでは雲泥の差だ。先ほどの愛撫が気持ちよすぎて物足りない。
「うーん……。そうだ、バニーちゃんちょっとごめんね」
しかめっつらになって自慰をする青年に、虎徹はなにを思ったかバーナビーを背後から抱きしめるように移動する。
「え、先輩?」
「こうしたら、うまくいくと思うんだけど。どうかな?」
「あ……」
虎徹はバーナビーの手を覆うように、自らの手を重ねる。そして、青年の手ごと漲りをしごきだした。
「うっ、ふぁ…」
「やっぱいきなり自分だと上手にできないかなって、思ったんだけど、これならいいでしょ」
「あ、はい…せんぱッア、ぁあ…」
なんということだ。虎徹はバーナビーの渋面をうまくしごけないからと勘違いしたらしい。それだけならまだしも、こうして己の手で指導してくれるなんて。
(あああもう、背中に胸おもいっきり当たってるし!)
もしこれが自分じゃなかったら、このおばさんとっくに押し倒されているに違いない。
いい匂いはするし柔らかいし、耳元でしゃべられるし息がかかるし、体温あったかいし……この無自覚天然えろえろおっぱい未亡人め!
バーナビーは自身の理性を保つため、あらんかぎりに虎徹を罵倒した。その間にもあつい熱を解放させようと女の手がしごいてくる。先走りと互いの手のひらの隙間が混ざり、ぬちょぬちょといやらしい音がはじける。
「あ、もぅ…」
「え、ちょ、ちょっと待」
「――ッ!」
虎徹の制止より先に、バーナビーは吐精した。びゅくびゅくと勢いよく白濁が手と被服、そしてシーツを汚す。
「あー……」
やっちまった、と虎徹が背後で脱力した。
「バニーちゃん、射精するときはティッシュとかなんかで覆うようにしないと」
「すみません、気持ち良すぎちゃって」
「いや、うん、今のはあたしの配慮も足りなかった」
そのまま動かないで、と虎徹はバーナビーから離れベッドサイドからティッシュボックスをとってくる。
「ちょ、ちょっと! さすがにそれは自分でしますから」
てっきり虎徹がティッシュだけ差し出してくると思っていたバーナビーはたじろいだ。虎徹は自分の手でバーナビーの粗相を拭きだしたのだ。
バーナビーの当惑したいたたまれない声音に、虎徹は面をあげた。目があった虎徹は無表情、かと思いきや青年の慌てふためく真っ赤な表情を見て、ニタァと口角を釣り上げた。
「せ、先輩……?」
バーナビーは今、表情を作ることはしていない。全て心からのものだ。といっても虎徹は騙されやすいくせに、バーナビーの無理や営業スマイルはほぼ見抜いてしまう。万全を期して、バーナビー自身なるべく気持ちに沿うように行動はしている。しかし、まさか、まさかオナニーしたことないなんて嘘だって、最初からバレていた!?
動転し硬直するバーナビーを見上げる虎徹の表情からは、そうとしか読み取れない。
「バニーちゃん」
「は、はいっ」
怒られる! ぎゅっと目をつむったバーナビーに、しかし次にかけられた言葉は予想外の出来事だった。
「かーわいいなあもう」
「……へ?」
ぽかんと、美形を自覚している者にはあるまじき表情を浮かべて、青年は間抜けな声をだす。
「いやー、ごめんね」
謝罪されて、頭を撫でられた。バーナビーは事態が飲み込めず、まだ呆けた表情を浮かべたまま。
「かわいいとか、思っちゃいけないんだけど、普段クールなバニーちゃんがが真っ赤になったり必死になったりしてさ、うん、それがやっぱかわいくてさ」
「えっと……?」
「こんなことするのはどうしようかと思ったけど、やっぱよかったわ、バニーちゃんのこと突き放さなくて。改めて謝るけど、最初びびっててごめんね? かわいいと思われるのは不服かもしんないけどさ、なんかふっきれたつーか、あたしちゃんとバニーのこと受け止められるって、思う」
「先輩、それって」
まさか、そんなまさか?
バーナビーの見開かれた目が、碧くうるむ。
「頼ってもらえて嬉しいよ『相棒』」
虎徹は、極上の笑みでトドメを刺した。
ええ。ええ、ええ、ええ! えーえーそうでしたね、そうでしょうね! あなたそういう人でしたね!
「あたし、大丈夫だから。安心して。絶対バニーちゃんを裏切らない」
だから今みたいな恥ずかしいことだろうと、相談してほしいと、まるで母のような慈愛に満ちた態度で頭を撫でられて、バーナビーの心はどす黒く染まった。
(じゃあ、俺が裏切ったら虎徹さん、あなたどうするんだ)
バーナビー・ブルックスJr.は鏑木・T・虎徹を手に入れたい、それだけ。
「はい。ありがとうございます、先輩」
バーナビーも、同じく極上の笑顔で応える。作り笑いじゃない。だから、この人は見抜けない。
あなた、僕が裏切っても、変わらずそう言って頭を撫でてくれますか?


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