秒針の音。 時々聞こえる、犬の遠吠え。 時計を見る。 ぜんぜん進んでない。 タメイキ。 もう、何度目? さめたスープ アブラが固まって、ぷよぷよになった羊のソテー はやく、帰ってこい。 ぐぅ 自分のお腹の音で、目が覚めた。 すぐ隣で笑い声。 ふたりで、ふかふかのベッドのなか。 ああ、また寝てしまったんだ。 まだ笑っているおまえを、ぺしりとたたき 朝食のしたくをしにキッチンへ。 途中、片付けられたダイニングをみる。 いつものことだけど でも、ユカイ。 だって、おまえが食器を洗うすがたなんて 想像できないんだ。 |